東京藝術大学が設置された1949年(昭和24年)に指揮科は設置されました。当初は学部3年次から転科する指揮科編入制度をとりましたが、現在は、学部1年次から入学する制度となっています。
指揮科では、将来プロフェッショナルな指揮者として、オーケストラ音楽?オペラ?バレエ?オラトリオ等を幅広く指揮する学生を育成しています。また、実技レッスンや各種指揮科授業等を通じて、優れた音楽家、芸術家であるとともに、優れた人格と統率力を備えた指揮者を育てることを教育理念としています。
このため、在学中は、実技レッスンの他に楽曲?楽書の研究等、指揮者になるための様々な知識を学び経験します。そして卒業後は、有能でプロフェッショナルな指揮者として幅広く活動するとともに、「音楽的、芸術的に優れたリーダーシップを発揮し、広く社会に貢献することができる音楽家」となることを大きな目標に掲げています。
指揮科学生には優れたソルフェージュ能力や聴音能力などが要求されるのはもちろん、それら以上に、豊かで説得力に富んだ音楽性(歌心)を持つことが要求されます。このため音楽的熟成度の観点から、作曲、器楽、声楽等を修得するためのカリキュラムが組まれています。
1年次から2年次にかけては、ソルフェージュや和声、スコアリーディングなど、基本的な理論を習得します。3年次からは、より高度なスコアリーディングや音楽史、オペラ指揮演習、あるいは歌唱および楽器演奏法等、幅広く選択します。4年次には、実際にオーケストラを指揮して「学内演奏会」や「卒業演奏会」を行います。
大学院では、学部で培った基礎的な知識と実践をふまえ、より高度で専門的な研究を行っています。指揮特殊研究、楽書特殊研究等により専門的な知識の向上、さらには、年度毎に研究テーマを設定し、計画的に論文等に備えます。また、修了時には実際にオーケストラを指揮して「修了演奏会」を行います。
在学中は、指揮科カリキュラム以外でも国内外の著名な指揮者を招聘し、マスタークラスやワークショップ等を数多く行っています。
卒業?修了後は海外留学、コンクール参加等を経験して、更なる研鑽を積み、国内外のオーケストラ、歌劇場等で活躍しています。
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